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お知らせ

横須賀学院セミナリオ

[セミナリオ]「第五福竜丸展示館」見学

本校では、年間を通じて「横須賀学院セミナリオ」と総称される課外講座を実施しています。


09月08日(日)13:00-15:00には「『東京都立第五福竜丸展示館』フィールドワーク」と題して校外での課外講座を実施しました。なお、今回のプログラムでは、明治学院大学国際平和研究所(PRIME)が運営されている「広島・長崎講座」の先生・学生のみなさんとご一緒させて頂いています。

「第五福竜丸展示館」は各線新木場駅より徒歩10minほど、都民の憩いの場としても知られる「夢の島公園」の一角に所在しています。

プログラムでは「第五福竜丸展示館」学芸員の安田和也さんより、いわゆる「第五福竜丸」事件の概要と非核・反核へ向けた戦後史について講義頂いたのち、保存されている「第五福竜丸」船体や館内の各展示を見学しました。


熱心にメモを取りながら講義に耳を傾ける生徒や展示の見学の際に意欲的に質問を重ねる生徒等、生徒たちの真摯に講座に臨む姿がとても印象的でした。


館内には、被曝により命を落とした「第五福竜丸」無線長の久保山愛吉さんが療養期間中家族に宛てて認めた直筆の手紙が展示されています。達筆な書きぶりで丁寧に書かれた手紙は、いずれも郷里の家族に気を配り、思い遣るもので、手紙の中で久保山さんは、娘たちにしっかりと生活を続け、自分の帰りを待つように繰り返し伝えています。

ふだんは目にする機会の少ない日常生活の細部を伝える史料によって、事件について、また、平和の重要性について実感に基づく理解が深まったように感じられました。

久保山さんは「原水爆の犠牲者は、わたしを最後にしてほしい」という言葉も遺しています。

戦後、横須賀の地で平和への祈りと願いをもって開かれた本校では、学び舎に集う一人一人へ平和の担い手となることが求められているように思えます。

参加した教職員・生徒双方にとって、戦後80年に向けて平和への思いを新たにする貴重な学びの機会となりました。


他にも館内には映画監督の新藤兼人さんの手になる「第五福竜丸は生きている」という垂れ幕が展示されています。

学芸員の市田真理さんからは、展示館での学習を通じて、戦争や核兵器のおそろしさの自覚、反省に加え、平和な世界への希望や未来に向けた思いも新たにしてもらいたいというお話も伺うことができました。


生徒たちには横須賀学院での生活を通じて平和への希望を断念することなく、その担い手になってもらいたいと願っています。

本校ではこれからも課外講座をはじめ、日々の学校活動を通じて平和教育の一層の充実を目指します。

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