[セミナリオ]「文学の扉をひらく」
本校では、年間を通じて「横須賀学院セミナリオ」と総称される課外講座を実施しています。
6月18日(火)には、明治学院大学より篠崎美生子先生、本校卒業生で現在早稲田大学大学院博士後期課程在学中の大胡芽生さんをお迎えし、学びの機会を持つことができました。
今回の講座では、主に大学で文学や批評理論を専門的に学んでみたい生徒を対象に 川上弘美さんの短編小説「神様」を取り上げ、ゼミナール形式で講読を行いました。「神様」は教科書や副読本等にも収録されている作品です。
登場する「くま」について、語り手である「わたし」との関係について、「くま」と「わたし」を取り巻く人々・世界について、講師の先生方の丁寧な言葉かけを受けて、生徒たちが熱心に発言や対話に臨んでいる姿がとても印象的でした。
文学の営為の内には書かれたことを書かれた仕方で一人で読み味わう喜びと同じだけ、書かれたことをめぐって解釈を施し、考えを深める喜びも存するように思えます。
生徒たちは授業の制約の外で、いつも以上にゆっくりと、そして丁寧に作品をめぐって対話を重ねる放課後の時間を存分に楽しんだようでした。
在校生には、講座の内容はもちろん、学術の世界で活躍する卒業生の姿からも今後に向けた学びへの思いを新たにしてもらいたいと願っています。
本校では、これからも生徒の学びを支え、深める課外講座を積極的に企画してまいります。